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Fallen Islandの雑多な記録置き場。脳内妄想垂れ流しにつき、取扱注意。
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Sat 07 , 01:47:36
2007/07
夜中、急にもよおしてしまったので野営地を離れた(生理現象なので仕方ない)
いつもはリョウコさんを起こして2人で行動する事が多いが、流石にこの時間では悪いと思ったので、そっと抜け出したのだ。


…まだ昼間の戦闘の傷が痛む。
あの3人組…相当の手練れだった。


この島のルールで、この島に来た時点での総合的な力量はお互い同じ。
それなのに、私達はいとも簡単に敗北した。

作戦に過ちがあった事、戦略を相手に読まれてしまった事が敗因の大部分を占める。
ならば今度こそは負けない。

奪われた物は奪い返してやる。
例え…はらわたを引き裂いてでも。
特にあの耳の長い男…私の事をもて遊ぶ様に戦っていた。
ならばあの男を一番最初に血祭りに上げよう。

しばらく星を見上げながらそんな事を思った。

野営地に帰ると、あろうことかホルスが私の毛布を自分の毛布の中に引き込み、抱き寄せて眠っている。
リョウコさんは離れた所で、我関せずと安らかな寝息を立てている。


ホルス。
この人はいったい何なのだろう。
大人の体に、子供の心。

最初は下心があって愚者のふりをしているのかと思ったけれど、この人はどこまでも純粋なのだ。

驚くほど純粋で、とても優しい。
そしてどこか憎めない。


…私は溜息をつくと、ホルスの毛布の中に潜り込んだ。
背中にそっと顔を近づける。


男の人の匂い。
夏目先輩と同じ匂いだ。


でも、ホルスは夏目先輩じゃない。

どうやってもあの日は帰らない。

血生臭も、陰惨なあの瞬間を思い出すと私は大きく身震いをした。
この手にまだ感触が残っている。
肉を割き、既刊の一つ一つを潰す感触。


もう一度私は身震いすると、ホルスの背中に身を寄せ、眠気に身を委ねた。




朝になればまた戦いの時間が始まる。
どこかから視線を感じるあの3人組。
今度は完膚無きまでに叩きのめし、奪われた物を奪い返してやる…!
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